動物保険制度の歴史/どうぶつ健保ならアニコム
保険制度設立ヒストリー(1)

動物保険制度の歴史/どうぶつ健保ならアニコム


動物保険制度の歴史
本邦における動物保険制度の歴史は、今から15年程前に遡りますが、当時は広く普及するにはいたりませんでした。この理由として、次の3点があったと考えられています。
 
ニーズとして顕在化
当時においても、動物保険があればとの声は、よく聞かれるものでありましたが、実際に保険料を払ってまで加入する飼い主様はまだ少なく、動物保険の存在はニーズではなく、ドリームの状態であったと言えます。
 
動物医療の水準
現在に比して、小動物臨床の世界において、確定診断が下せる分野も少なく、特に、予防が普及していなかったことが動物保険の成立を阻害した要件であるといえます。今でこそ、フィラリアやジステンパー・パルボなどの伝染病について予防が定着して参りましたが、当時は予防医療が飼い主層にまで浸透していたわけではなく、保険制度として引き受ける疾病発生リスクがあまりにも大きいという状況がありました。
 
個体確認技術
個体確認の術として、マイクロチップの装着、DNA鑑定、眼底写真、血液検査等々があるわけですが、技術自体の確立の問題・コストの問題があり、実務的に使用できる個体確認手法がありませんでした。


アニコム及び運営会社 株式会社BSPの沿革
ペットと人との距離が近づくにつれ、動物保険に対するニーズも高まっていき、多くの一般事業者が動物保険制度の事業化に取り組んで参りました。しかし、その道は険しく、数十の失敗例が積み重ねられた結果となりました。もちろん、保険のプロである保険会社自身も商品化に向け努力を続けて参りました。しかし、動物保険のマーケットは想像以上に小さく(収入保険料規模で当初200億円程度と推計されています)、収支状況も厳しくなることが予想されるため、既存の保険会社は新商品発売のためのシステム変更のための初期投資の壁等をクリアできないと判断し、商品化を断念致しました。
 
アニコムのメンバーは理事長の小森をはじめ、大手損害保険会社に勤務しており、動物保険の商品化に向け検討を続けて参りましたが、所属する保険会社での商品化は難しいと判断し、初期投資負担を軽減化できる独立事業体での商品化を決意するに至りました。その後、初期メンバーの確保、資本の準備などに3年を費やし、2000年7月に新会社を設立することが出来ました。2001年12月現在の社員総数は12名であり、うち5名が東京海上火災保険株式会社の出身者となっています(2002年4月時点で獣医師1名を追加採用予定です)。また、資本金については1億1,010万円であり、主な株主は保険会社社員40名・ウィルキャピタルマネジメント株式会社・獣医師16名・動物薬品商社の方々となっています。

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